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D.政治・政策・制度のたたかい
1地方選挙と第16回統一地方選挙闘争の進め方
1. 私鉄総連第73回定期大会以降、私鉄自治体議員団会議に所属する104名のうち、年内に4名、07年には55名が改選期を迎えます。市町村合併にともなう選挙もあり、特に07年4月の第16回統一地方選挙は、改選対象者が集中する重要な選挙です。
2. 私鉄総連は、地方選挙戦の向こう1年間の目標として@都道府県議会選挙における現職再選と新人の擁立(前回3名擁立2名当選)、A私鉄自治体議員団会議の現有議席数三桁の維持、B各級首長選挙や組織外候補者の推薦と協力関係の拡大(前回353名推薦294名当選)を掲げました。前回は、組織内候補者89名(現職75名、新人14名)を擁立し、79名(現職68名、新人11名)の当選を勝ち取ることができましたが、今回は現職59名に新人11名以上を加えた70名以上の組織内候補者擁立に努力していきます。そのため新人議員の発掘と勇退議員の後継者擁立(前回21名勇退、14名新人擁立)が急がれます。
3. 第16回統一地方選挙の決戦は、前半戦が07年4月上旬、後半戦が4月下旬になると予測されます。具体的な取り組みは、第1回中央委員会に「第16回統一地方選挙闘争方針」を提案し、準備態勢に入るよう指示します。
4. 広電支部では、4月の広島市議選・西区選挙区で太田憲二(軌道分会出身)が4期目の選挙を迎えます。組織内候補の必勝を期して、早期に取り組みを進めていきます。また、2007年1月には広島市長選挙が実施されます。連合や中国本部と連携して取り組みを進めます。
2第21回参議院選挙闘争の進め方と第45回衆議院選挙闘争の準備
1. 07年7月28日を任期満了日とする第21回参議院選挙は、3回目となる非拘束名簿式でたたかうことが予測されます。全体の改選数は121議席(選挙区73名、比例区48名)であり、自民党の単独過半数を阻止し、自公連立による絶対安定多数(136議席)を切り崩さなければなりません。非拘束名簿式の比例代表選挙は、個人名での得票数が当落のカギを握り、組織の力量が問われることは前回の選挙結果でも明らかです。地連・単組と協議し、推薦候補者の確定と当選に向けた態勢を確立することとします。
具体的な取り組みは連合の「選挙対応方針」を踏まえ、適切な時期に中央委員会に提案されるので、広電支部は、総連・中国本部の提案を受けて方針を決めます。
2. また第45回衆議院選挙は、5回目となる小選挙区比例代表並立制でたたかうことが予測されます。自・公政権を過半数割れに追い込み、民主党を基軸に社民党を含めた政権を樹立し、勤労国民の期待する政策を実現させなければなりません。
第21回参議院選挙とのダブル選挙もありうることを視野に選挙闘争の準備に入り、政局によって解散・総選挙となった場合は、中央委員会決定に基づく選挙闘争方針に基づいて取り組みを進めます。
3 憲法擁護、平和・民主主義を守る国民運動の強化
1.
米国での同時多発テロ以降、アフガニスタンへの武力侵攻に続き、「大量破壊兵器」を理由としてイラク軍事侵攻が開始されました。それから3年余り、アメリカが勝利宣言をしたとき138人であった米兵の犠牲者は、その後2千人を超えています。イラク市民の犠牲者は正確な数さえ把握できず、国民会議選挙は終えたものの、混乱の連鎖はさらに広がっています。今こそ武力によらない平和な世界をつくるための運動が求められています。
2. 日米両政府は05年秋、原子力空母の横須賀母港化と普天間基地の辺野古沿岸部移設などの「中間報告」を発表しました。沖縄や岩国をはじめ「負担の軽減」を求めた基地周辺の住民や、寝耳に水となった関係自治体は抗議の声をあげています。岩国では、米艦載機の移転は認められないとして、住民投票が実施され、投票数の80%以上、有権者数の過半数が移転に反対の意思表示をしました。憲法上持ってはならない軍隊が、イラクやインド洋に出向き、日米地位協定に明記されている米軍関係費用、グアムの軍事施設建設費(7000億円)の負担さえ肩代わりさせられています。軍事基地のたらい回しは基地被害の解決とはならず、基地の縮小・撤去を求めて運動を強化していきます。
3. 05年9月の総選挙の結果を受け、自民党は、憲法前文や9条2項を取り払い、「自衛軍」の明記と海外活動の円滑化を柱とする「新憲法草案」を発表しました。そして改憲の具体化として「憲法改正国民投票法案」を国会に上程し、さらに、防衛庁を防衛省とする「防衛庁設置法改正」や「共謀罪」の新設などをめざしました。いずれも継続審議となりましたが、広電支部は、総連・私鉄中国とともに改憲の動きを許すことなく、護憲を基本として運動を進めます。また、有事における国民の安全を確保する「国民保護法」が制定され、鳥取県三朝町でも避難訓練が行われました。指定公共機関の従事者に対する安全確保など、行政や事業者に求めていきます。
4. 03年の中央教育審議会答申は「国を愛する心」を強調し、「たくましさ」と「愛国心」を教育現場に強要しています。こうした流れに呼応し「新しい歴史教科書を作る会」主導の教科書が「歴史認識の問題」として中国・韓国などの反発を生み出しています。教育をめぐる問題の頂点には、教育基本法の改悪があり、「日の丸」「君が代」の強要や教科書問題など、「教育現場から戦争のできる国づくり」を許さない取り組みを友誼団体とともに進めます。
5. チェルノブイリの悲劇から20年を過ぎても、周辺では計測器の針が振り切れるほどの放射能があり、住民は甲状腺ガンなどの不安にさらされています。日本でも「もんじゅ」や美浜原発の事故、相次ぐデータの改ざんなどで原発に対する不安が高まっているなか、上関原発や鹿島原発3号炉の建設、使用済み核燃料の再処理工場(青森県六ヶ所村)では07年の本格稼動をめざして準備が進められています。この工場が本格的に稼動すれば、年間8トンのプルトニウムを生み出すといわれ、またすでに43トン(長崎型原爆約6,000発分に相当)もの余剰プルトニウムがあり、国外からも不安の声があがっています。老朽化した原発の運転延長や地震対策、放射性廃棄物問題など原発をめぐる問題は依然として残されています。広電支部は「核と人類は共存できない」という方針を堅持して取り組みを進めるとともに、毎年8月4日に行われる「折鶴平和行進」に積極的に参加します。
6.
05年は敗戦・被爆60年の節目として原水禁大会が連合・原水禁・核禁会議の共催で取り組まれ、またNPT再検討会議に向け「核兵器廃絶」をめざした署名の取り組みを三団体でおこなうなど共同行動が進みました。平和で人権が尊重される民主的な未来のため、連合・平和フォーラム・部落解放共闘などと手をたずさえ、平和憲法擁護・人権政策強化の運動を進めていきます。
7.
差別・人権闘争の取り組み
世界人権宣言が国連で採決されて58年が経過しました。日本では、小泉政権による競争主義と弱者切り捨ての構造改革、無責任な民間委託などが急速に進められ、大量失業や子供たちへの凶悪犯罪、悪質な差別事件が多発し、社会不安を増大させており、共生をキーワードとした国際社会の建設が強く求められています。
また、人権侵害救済法の早期制定や人権救済機関の中央・地方への設置、雇用差別を禁止する法律整備、ILO第111号条約の批准など実現しなければならない課題が山積みしています。
(1) 人権教育・啓発推進法が制定され、国や自治体に対して方策の充実を求めるとともに住民参加による人権尊重と福祉のまちづくりをめざします。また、部落解放基本法制定の取り組みをこれまで以上に強めます。
(2) 国連人権委員会が決議した「人権教育のための世界プログラム」に基づき、各自治体の行動計画に対する取り組みの総括を行うとともに、部落解放共闘会議と連携して、新しい計画策定を求めていく必要があります。
(3) 2005年3月16日最高裁は、狭山事件の特別抗告を棄却しました。新証言や新鑑定が次々と提出されるにも関わらず、事実調べを行わずに進められた裁判であり、司法が自らの責務を完全に放棄していると言えます。冤罪を生み出す司法制度改革の闘いと結合して狭山再審開始を実現する闘争を強めます。
(4) 就職差別・雇用差別など職場のあらゆる差別を禁止し、雇用の安定と公正なワークルールの確立をはかるよう取り組みます。6月の「就職差別撤廃月間」の取り組みを継続し、各職場・地域での取り組みを強めるとともに、ILO・111号条約(雇用および職業についての差別待遇に関する条約)の早期批准と国内法整備を求めていきます。
(5) 連合を軸とした共闘体制の強化と運動の拡大をはかるとともに、部落解放中央共闘会議が開設しているホームページなど活用して、学習・教宣活動を強化します。
4 政策・制度、社会保障の取り組み
1. 税制
第164通常国会で、十分な審議がされないまま「所得税法等の一部改正案」が成立し、07年以降定率減税廃止が決定しました。定率減税と同時に実施された法人税率や所得税の最高税率引き下げについては議論すらなく、取りやすいところから取る安易な増税策となっています。政府税調は、税制の見直しについて9月の総会に素案を提起する予定であり、所得・資産格差の是正、所得税の最高税率の引き上げ、消費税のあり方などが争点となっています。
2. 年金
04年の年金改正により、厚生年金保険料率は2017年まで毎年0.354%(本人負担0.177%)ずつ引き上げられていきます。少子高齢化により支え手である現役世代が減少するなか、恒久的な制度維持が求められますが、世代間などで不信感・不公平感のない信頼できる内容を構築しなければなりません。
3. 医療
6月13日「医療制度改革関連法案」が国会で強行採決され、2008年度より新高齢者制度がスタートします。高齢者負担の増加とともに、政管健保・組合健保とも高齢者制度への納付率が引き上げられ、現役世代の負担増も危惧されます。国会審議を通じて、21項目の付帯決議がされており、決議の実行を求める取り組みが重要となります。
4. 介護
06年4月以降介護保険制度が改正され、予防に重点を置いた制度となりました。介護保険利用者数は初年度の149万人から5年間で329万人に増加し、制度は着実に定着してきたものの、年齢区分により受給できない、家族への負担が重い、介護疲れによる事件など、問題点も多く抱えています。総費用も初年度実績3.6兆円から06年度予算7.1兆円へ上昇し、制度自体の持続が大きな課題となっています。
5. 少子化
政府は、幼稚園と保育園を一体化した総合施設「認定こども園」を創設する「就学前の子どもに関する教育、保育の総合的な提供の推進に関する法案」を提出し、6月9日に成立しました。06年10月から施行されますが、少子化に関する新たな課題として、@男性の育児休業取得促進、A働き方のあり方を含めた実効性ある取り組みの必要性、B育児休業・児童手当・子育て基金(仮称)など新たな財源問題、などが課題となります。
6. 今後の取り組み
(1)
連合は「2007年度重点政策」のうち最重要課題として「サラリーマン大増税の阻止と不公平税制是正の実現」を掲げています。07年度税制改正も視野に入れ、政府税調への意見反映や世論喚起など展開することとしており、私鉄総連も諸会議での意見反映などを通じて、納得出来る税制改正をめざして取り組みを進めます。
(2) 年金制度については、@給付水準の手取りベース55%確保、A全ての雇用労働者に対し社会保険を適用、B年金空洞化の解消、C健康保険と同様に、厚生年金の継続加入制度を導入など、安心できる制度をめざし取り組みを進めます。
(3) 連合は医療制度改革関連法案への対応に関し、@「確実な実行を求める事項」(医療費の領収書発行の義務づけ、医療機関に関する情報提供の制度化)、A「修正・撤回を求める事項」(新たな高齢者医療制度の創設撤回と国民的議論の実施、高齢者の患者負担引き上げの慎重な検討、妊娠および出産にかかる費用の保険適用と出産育児一時金40万円への引き上げ、B「国会審議で明らかにする事項」(改正前後の国民負担にかかる財政試算および家計ベースでの負担増、老人医療費の実態)、の3項目に分けて対応することを確認しています。私鉄総連は、領収書発行義務づけの確実な実施に向け、領収書保存シールの配布や医療制度改革アンケート調査への協力など取り組みました。安心できる医療制度の構築をめざし、法整備はもちろん世論を巻き込んだ運動など、連合とともに進めます。
(4) 介護保険については、当面は円滑な運営をめざして取り組みを進めます。06年3月から「介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議」が開催され、今後約1年間かけて被保険者・受給者範囲について議論を深め、09年度までに一定の措置をおこなう予定です。現行は被保険者が40歳以上、受給者は65歳以上を対象とし、40〜64歳の間で給付が受けられるのは15の特定疾病に限定されていますが、今後は年齢や事由を問わない制度をめざし、取り組みを進めます。
(5) 連合は、少子化対策として保護者の就労や経済状況等によって異なることのない保育園と幼稚園の一元化を進めてきました。私鉄総連は連合とともに、@待機児童解消のため、0〜2歳児の受け入れを認定要件にする、A施行後5年の見直し規定を3年に変更する、ことを法案修正事項とし、入園する子どもの選考基準や職員など人材の質の確保などを明確化するため取り組みを進めます。
(6) 04年7月に発足した「社会保障の在り方に関する懇談会」の最終取りまとめを反映させ、社会保障、税制および財源の抜本改革をめざし、連合とともに取り組みを進めます。「地連・大手組合社会保障担当者会議」では外部講師を招くなど工夫をし、複雑さが年々増している社会保障の理解を深めつつ、活発な会議運営を行います。また、社会保障の基礎的知識を深めるため、「社会保障研究集会」を開き、組合員のニーズに沿うよう内容を充実させていきます。
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